[15]卵巣がん 生理痛やお腹の違和感で見つかることも

青木 大輔 赤坂山王メディカルセンター院長・慶應義塾大学名誉教授
秋山 千佳 ジャーナリスト

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 卵巣がんは、原因や対策が近年かなりはっきりしている子宮頸がんなどと比べて「あいまいなところが多い」がんだと青木医師は言う。大きく四つのタイプに分類されるが、いずれも初期では自覚症状がほぼなく、早期発見が難しいがんでもある。

 発症のピークは50〜60代だが広い年齢層で発症している。

 判明していることとして、遺伝性のリスクがある。

 なかでも遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC、乳がんの項目参照)は、卵巣がん全体の10〜15%程度に関連するとされる。

 HBOCとは、BRCA1あるいはBRCA2という遺伝子に生まれつき変異を持つ体質を指す。生涯で卵巣がんを発症するリスクが、日本人女性全体で1.6%なのに対し、BRCA1遺伝子に変異がある場合は39〜63%、BRCA2遺伝子に変異がある場合は16.5〜27%とされる。

「HBOCの乳がんの発症率はさらに高いですが、死亡リスクでいうと卵巣がんの方が乳がんより高い。未発症のうちにリスク低減手術などの手立てを取る道もあり得ます」

青木大輔氏(本人提供)

 有名な例が、HBOCを公表している女優のアンジェリーナ・ジョリーだ。乳がんと卵巣がんの発症リスクを低減するため、両乳房と卵巣、卵管を予防的に切除した。

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source : 文藝春秋 2026年9月号

genre : ライフ 医療