角栄先生と父の対話

巻頭随筆

武見 敬三 参議院議員
ニュース 社会 政治

 自民党新型コロナウイルス関連肺炎対策本部の顧問として、経済を生かしながらコロナを封じ込める最善策とは何か、自問自答する日々が続いている。

 今、世間を見渡すと、「なぜ、政府は緊急事態宣言を出さないのか」「もっと夜の街を取り締まれ」「補償がなければ死んでしまう」と政府に次から次へと注文する声であふれているようだ。

 だが、政府が極端に私権を封じることは、個人の自由と民主主義にとって良いことではない。政府が補償にばかり走ることも、私たちの子孫に大きな負担を残しかねない。補償の原資は税金だからだ。

 先日、テレビ番組で「政治家は御用聞きではありません」「何でもお上に頼るのではなく、強い個を育てる必要がある」と申し上げたところ、視聴者から「公が私に尽くすのは当然である」というお叱りの言葉を頂いてしまった。

 悩む毎日のなか、政治家の大先輩である田中角栄先生と交わした言葉の数々を思い出す。部屋に入って来るだけで雰囲気が一変するほどの強烈な個性の持ち主だった。

有料会員になると、この記事の続きをお読みいただけます。

記事もオンライン番組もすべて見放題
初月300円で今すぐ新規登録!

初回登録は初月300円

月額プラン

1ヶ月更新

1,200円/月

初回登録は初月300円
※2カ月目以降は通常価格で自動更新となります。

年額プラン

10,800円一括払い・1年更新

900円/月

1年分一括のお支払いとなります。
※トートバッグ付き

電子版+雑誌プラン

12,000円一括払い・1年更新

1,000円/月

※1年分一括のお支払いとなります
※トートバッグ付き
雑誌プランについて詳しく見る

有料会員になると…

日本を代表する各界の著名人がホンネを語る
創刊100年の雑誌「文藝春秋」の全記事、全オンライン番組が見放題!

  • 最新記事が発売前に読める
  • 毎月10本配信のオンライン番組が視聴可能
  • 編集長による記事解説ニュースレターを配信
  • 過去10年6,000本以上の記事アーカイブが読み放題
  • 電子版オリジナル記事が読める
有料会員についてもっと詳しく見る

source : 文藝春秋 2020年10月号

genre : ニュース 社会 政治