子どもと学ぶ日本語の奥深さ

巻頭随筆

森 顕子 NPO法人プラス・エデュケート理事長
ニュース 社会 教育

 私の住む愛知県は製造業が盛んで、ずっと前から外国人労働者を多く受け入れています。そのような方々の子どもに日本語を教えるのが私の仕事です。

 大学時代、日本語教育について学んだものの、直接関係のない塾講師を経て高校の非常勤講師の職に就いていた15年ほど前のことです。日本には多くの定住外国人がいるにもかかわらず、その子どもたちへの教育環境、とりわけその基礎となる日本語教育の環境が未だ整っていないことを知りました。外国の方を身近で見かける環境で生活している者として決して他人事ではないと感じ、自分の専門知識を活かして役立ちたいとの思いからNPO団体プラス・エデュケートを設立し、日本語教室を開くことを決めました。

 指導の対象は来日直後の子どもたち。実は、日本語知識は皆無でも、日本語学習のモチベーションはこのタイミングが最も高いのです。この時期に集中的に日本語を教えることでのちの学習をスムーズにできます。

 教室では、ひらがなを覚えるよりも先に子どもたちが学校でよく聞く言葉の学習から始めます。

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source : 文藝春秋 2020年10月号

genre : ニュース 社会 教育