矢継ぎ早に刊行されたコロナ関係書の中では山内一也『ウイルスの世紀』が白眉だった。新型コロナウイルスに関する記述はそう多くはないが、日本を代表するウイルス学者が過去の研究や感染症対策史について書いてきた蓄積と接続されることで、歴史的な遠近感の中で現在のコロナ禍を顧みられる。
SARSなど過去の感染症経験を生かして対策を構築していた国は新型コロナに勝利し、日本を含めてそうではない国は無残に失敗している。歴史から学ぶ真摯さの欠如こそ感染症に対する最大の脆弱性となることが本書を読むとよく分かる。
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source : 文藝春秋 2021年1月号