トランプ訪日と天皇への内奏を終え、安倍は様々な次なるプランを描く
「シンゾー、シンゾー!」「ドナルド」
11月5日、埼玉県川越市の霞ヶ関カンツリー倶楽部。互いをファーストネームで呼び合い、時に拳と拳を突き合わせるフィストバンプも見せながらの9ホール、約2時間のラウンドは、日米の強固な同盟関係を印象付けた。
霞ヶ関CCはフェアウェイの両サイドに古木がひしめく難易度の高い林間コース。首相・安倍晋三はダフリ、バンカー、フックやOBを繰り返したが、スコアはまったく意に介さず、米大統領・トランプとの会話に集中していた。ラウンド前、ハンバーガーを食べながらのビジネスランチを含め、安倍は計4度もトランプと食事をともにした。背景には、あえてトランプを国賓扱いにしない日本政府の戦略があった。
一般に外国要人を国賓扱いにすれば、宮中行事など皇室関連の催しに多くの時間が割かれる。今回のトランプのアジア歴訪では、例えば韓国政府は米大統領を25年ぶりに「国賓」として迎えたが、実務的な話はほとんどできなかった。韓国と違い、日本は実益を重視したため、安倍との個人的な会合が目立つ展開となった。議題のメインはもちろん「北朝鮮」だった。
北朝鮮問題のカギを握る中国は、トランプを異例の厚遇でもてなした。1949年の中華人民共和国建国以来、紫禁城(故宮)での晩餐に招かれた外国首脳はトランプが初めてだ。米中首脳会談後、国家主席・習近平の見過ごせない発言があった。
「太平洋は、米中二大国を受け入れるだけの広さを持っている」
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source : 文藝春秋 2018年01月号