河野外相に安倍外交を糾した 北朝鮮への圧力一辺倒で大丈夫ですか?

特集 総選挙後の「日本の未来」

池上 彰 ジャーナリスト
ニュース 政治 国際

核ミサイルから父・洋平氏のことまですべて聞いた

河野太郎氏 ©文藝春秋

 8月3日の就任直後から、マニラでのASEAN関連外相会議、米国ワシントンでの日米2+2会合、モザンビークでのTICAD(アフリカ開発会議)閣僚会議、ロシア極東ウラジオストクでの東方経済フォーラム、中東5カ国歴訪と、わずか2カ月足らずで精力的に外遊をこなした河野太郎外相。9月15日、北朝鮮の中距離弾道ミサイル発射実験が強行されたまさにその当日、緊迫する北朝鮮との関係をはじめ、対中国、対韓国、対ロシアなど問題が山積する日本外交についてや、いわゆる「河野談話」を出した父・洋平氏への思いなど、ジャーナリストの池上彰氏が鋭く迫った。

 池上 今朝(9月15日)、北朝鮮の中距離弾道ミサイルの発射という一報を聞いてすぐに、本日のこのインタビューはキャンセルと思ったのですが、ありがとうございます。朝早くから大変だったんでしょうね。

 河野 そうですね。本当に困ったことです。

 池上 ただ、今回の発射に関しては、「発射台が動いている」といった事前情報があったそうですね。

 河野 9月9日の北朝鮮の建「国」記念日もありましたし、「いつ来てもおかしくない」という心構えでした。

 池上 それにしても、国連安保理の制裁決議も、軍事オプションも排除しないという米国の圧力も、北朝鮮に対しては歯止めにならず、ミサイル発射実験や核実験が繰り返されています。「もう何をやっても駄目だ」という無力感が広がっているように思うのですが。

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source : 文藝春秋 2017年11月号

genre : ニュース 政治 国際