それでもあくまで強気の安倍は、「解散の大義」を手にして何を思うのか
4月17日夕、東京・銀座に完成した商業施設「GINZA SIX」のオープニングイベントに出席した首相・安倍晋三は大はしゃぎだった。
同席した東京都知事・小池百合子に触れ、「銀座と言えば、『銀座の恋の物語』です。小池知事と一緒に歌ってもいいんですけども」と笑いを誘い、施設で扱う各地の名産を紹介する際には、こんな冗談まで飛ばした。
「(挨拶の)原稿には残念ながら(安倍の地元)山口県の物産等々が書いてありません。よく『忖度』してほしい」
学校法人「森友学園」の問題で注目を浴びた「流行語」を使ったジョークに再び会場は笑いと拍手に包まれた。
この日午前中、安倍も出席する衆院決算行政監視委員会があったが、野党から森友問題に関する安倍への質問はなかった。3月23日の学園理事長(当時)・籠池泰典への証人喚問をピークに世論の関心も低下、野党に新たな追及材料がないことをさらけ出した。
森友問題の真相はこのまま藪の中になる公算が大きい。ただ、この問題が残した爪痕は深い。第二次政権発足以来、安倍自身を巡るスキャンダルがなかったことが何よりの強みだった。それが安倍ばかりか昭恵までもが渦中の人となった。同時に安倍が掲げる「保守」の欺瞞性をも露呈したからだ。
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source : 文藝春秋 2017年06月号