東京国立博物館が創立150年を記念するとなるとさすがに気合いが違う。国宝の刀剣で最多の所有を誇る、19件すべてを公開。開幕するや、多くの愛刀家が押し寄せている。
写真=佐藤亘、東京国立博物館
皇室や将軍ゆかりの名刀を堪能する
今回の特別展は絵画や書跡のほか、刀剣は一室にまとめて展示されている。静謐で真っ暗ななか、ずらりと並んだ刀が思い思いに光を放つ様子に、来館者からは「何周もした」「ビリビリきた」と称賛の声が相次ぐ。このような大胆な設えでの公開は、今後当分ないだろう。徳川吉宗の命で編纂された名刀帳『享保名物帳』に名を連ねたり、皇室や将軍に愛されたものばかりだが、見逃せない5件を東京国立博物館登録室長の佐藤寛介氏にたずねた。(特集記事もご覧ください)
太刀 銘 三条(名物 三日月宗近)
太刀 銘 備前国包平作(名物 大包平)
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source : 文藝春秋 2022年12月号