参院選後の「この国のかたち」を語る

石破 茂 自民党元幹事長
前原 誠司 衆議院議員
ニュース 政治 経済

石破「憲法と現実の乖離は非常に危険だ」

前原「もはや与野党で足を引っ張り合う時間はない」

民主党衆議院議員の前原誠司氏(左)と自民党幹事長の石破茂氏 ©文藝春秋

 ――第二次安倍政権発足後初の国政選挙となる参院選が七月に迫ってきました。お二人は、この参院選の“争点”は、何だとお考えでしょうか。

 石破 第一に、やはり経済です。東京のみならず、地方を含めた経済の回復が必要なのだということを訴えていきたい。安倍政権となって半年ほどで株価が約五割上昇したわけですが、株を持っている一部の富裕層だけでなく、いかに一般の方々に経済が回復して生活が良くなったという実感を持っていただくか。それがカギになると思います。

 前原 我々は野党なので、敢えて言葉を選ばずに言わせていただくと、「アベノミクスに騙されてはいけない」ということを強く訴えていきたいと思ってます。

 確かに石破さんの仰る通り、安倍政権になって、株価をはじめ経済の指標は良くなっていますが、こうしたアベノミクスの効果、つまり光が強いほど、その影となる副作用も強い。

 私に言わせれば真水で十兆円規模の補正予算を組み、「異次元」の金融緩和でお金をどんどん刷れば、円の価値が下がり、円安が進んで、輸出企業を中心に株価が上がるのは当たり前です。問題は、決して実体経済がよくなっているわけではないこと。

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source : 文藝春秋 2013年07月号

genre : ニュース 政治 経済