過剰なリストラ、不可思議な人事、検査不正。内部崩壊は進んでいた
2018年12月17日夕刻、横浜の日産自動車グローバル本社で取締役会が開かれた。当初はそこで、11月の臨時取締役会で解任した前会長のカルロス・ゴーン(64)の後任を選ぶはずだった。
だが会議で結論は出ず、会長の選出は先送りにすることが決まった。社長兼CEOの西川(さいかわ)廣人(65)は同日夜、記者会見を行ない、後任選びは「慎重に行う。せかすつもりはない」と語った。これでしばらくは西川1人が、同社トップとして舵を取り続けることになる。

遡ること1カ月前の11月19日、有価証券報告書に自身の役員報酬を過小に虚偽記載したとして、ゴーンは金融商品取引法違反で東京地検特捜部に逮捕された。かつて瀕死の日産を甦らせたカリスマ経営者の突然の逮捕劇に、世界中が衝撃を受けた。
逮捕の3日後に開かれた取締役会では、ゴーンが会社の資産などを私的に流用していた事案が説明され、全会一致で会長職の解任に至った。その後、社外取締役の豊田正和(元経済産業審議官)を委員長として、後任の会長選びを行う第三者委員会を設置。同委員会で検討を続けてきたが、冒頭の取締役会までに結論を出すには至らなかった。
その理由を西川は、社外取締役を中心に「会長選びよりも日産のガバナンス(企業統治)の改善を優先すべきだ」との意見が相次いだからだと説明。また外部の有識者と社外取締役で構成される「ガバナンス改善特別委員会」を設置したことを明らかにし、雄弁にこう語った。
「1人に権限が集中した当社独特の事情があったので、取締役会の構成はどうあるべきかをまず議論してもらいたい。そして日産、ルノー、三菱自動車の3社連合の観点から見たガバナンスがどうあるべきか検討していただければと思っている」
年額プランがおトク!月あたり900円で全記事読み放題
月額プラン
1ヶ月更新
1,200円/月
オススメ!
年額プラン
10,800円一括払い・1年更新
900円/月
1年分一括のお支払いとなります。
※トートバッグ付き
電子版+雑誌プラン
18,000円一括払い・1年更新
1,500円/月
※1年分一括のお支払いとなります
※トートバッグ付き
有料会員になると…
日本を代表する各界の著名人がホンネを語る
創刊100年の雑誌「文藝春秋」の全記事が読み放題!
- 最新記事が発売前に読める
- 編集長による記事解説ニュースレターを配信
- 過去10年7,000本以上の記事アーカイブが読み放題
- 塩野七生・藤原正彦…「名物連載」も一気に読める
- 電子版オリジナル記事が読める
source : 文藝春秋 2019年2月号

