
経済学者・成田悠輔氏がゲストと「聞かれちゃいけない話」をする対談連載。第16回目のゲストは、筒井康隆さんです。
※この対談のノーカット版は後日、「文藝春秋PLUS」で公開予定です
■成田悠輔の聞かれちゃいけない話
第11回 本庶佑 作文上手な人、文科省に挨拶回りする人が予算を取っている
第12回 黒田東彦 いまは金融も財政も引き締める時です
第13回 Ado 私の不登校体験
第14回 水原希子 山口智子さんと瞑想とSNS
第15回 マルクス・ガブリエル 倫理的資本主義が必要だ
第16回 筒井康隆 AIが文学的に駄目な理由
第17回 内田光子 音楽は教育じゃない、体験よ
■つついやすたか 1934年、大阪市生まれ。同志社大卒。江戸川乱歩に認められ、60年に一般誌デビュー。『時をかける少女』などヒット作多数。近著は『筒井康隆自伝』(文藝春秋)
成田 (筒井さんは2024年に転倒し、頸椎を傷めたのをきっかけに、夫婦で住宅型老人ホームに入居した)いきなりですが、晩年の幸福の秘訣はなんでしょうか。今日のようにご夫婦一緒にいらっしゃることでしょうか。
筒井 今は喧嘩ばかりしてますけどね。でもリハビリ病院にいる時は妻が恋しかった。その時につくづく、夫婦は一緒に居なきゃいけないなと思ったから。

成田 ご体調は戻られましたか。
筒井 おかげさまで。転倒直後は全身麻痺に近く、自分の力で立つのも大変でしたが、リハビリを頑張って今は2、3歩自分で歩けるようになりました。ただあそこは、「もう一生寝たきりでいいから、リハビリは勘弁してくれ」といいたくなるほど過酷でしたがね。
成田 座ってお話しできるまで戻られてよかったです。ちなみにこれまで最も印象深い対談というと?
筒井 それは蓮實重彥さんと大江健三郎について話をした対談(「同時代の大江健三郎」『笑犬楼vs.偽伯爵』所収)かな。ただあの時は、もう僕は大江さんと親しくなくなっていた頃。あの人は親しかった人を突然切るからね。
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source : 文藝春秋 2026年10月号

