著名人が母親との思い出を回顧します。今回の語り手は、諸田玲子さん(作家)です。
亡くなって八年になるのに私はまだ母が恋しくてたまらない。毎朝、母の写真に線香を手向けて話しかけている。母はクリスチャンだったけど、ま、いいか。母は老舗の菓子舗の娘で、医者になるのが夢だったそうだ。でも親から許されず、一年だけの約束で東京の栄養学校へ通っているときに、かのB-29が初めて飛来、校舎の屋上から呑気に眺めていたという。終戦後、郷里で短歌の教室に通っていたとき、銀行勤めのかたわら詩や短歌を書いていた父と巡り合い、恋愛結婚したと聞いている。
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source : 文藝春秋 2023年4月号