「電話作戦なんかもウチの事務所でやったりしましたね。私のところ、都議会議員の時の事務所がそのまま残っていましたから」
木原誠二前官房副長官(53)が5回目の当選を果たした2021年の衆院選。当時の選挙支援についてそう語るのは元自民党東京都議の倉林辰雄氏である。木原氏が2005年に初当選した選挙で、選対本部長も務めた地元の重鎮だ。だが、倉林氏の証言には公職選挙法違反を巡る重大な問題が潜んでいた――。
木原氏を巡っては、妻が、過去に結婚していた男性の不審死に関して、重要参考人として警察から事情聴取を受けていた事実など、多くの疑惑を「週刊文春」が報じてきた。そうした中、9月13日に行われた内閣改造・党役員人事では官房副長官を退任することとなった。
「岸田文雄首相は木原氏を連れて9月5日から11日までの日程でインドネシアなどを訪問。外遊前は続投させる意向でしたが、木原氏が固辞したのです。自民党内でも『まだ報じられていないスキャンダルがあるんじゃないか』との声が上がりました」(自民党関係者)
「電話作戦なんかもやりました」
実は、外遊中の9月8日、本誌は木原事務所に対して質問状を送り、ある疑惑について尋ねていた。木原氏が「退任の見通し」と報じられたのは、回答期限にしていた9月11日の夜だ。
本誌が尋ねていたのは、2021年の衆院選を巡る公選法違反疑惑である。木原氏が代表を務める政治団体「自民党東京都第20選挙区支部」の政治資金収支報告書を確認すると、公示日の10月19日に、冒頭の倉林氏に対して10万円を支払っている。名目は「作業場賃借料」と記されているが、一体何に使われたのか。倉林氏に聞いた。
――2021年の衆院選では陣営に入ってお手伝いをされた?
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