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飯島勲氏の尽力に期待
10月号、飯島勲氏の『横田めぐみさん奪還交渉記録』を読みました。このような秘密交渉の会談記録を読むことが出来たのは本当に喜ばしいことで、興奮しながら読みました。飯島氏と当時の北朝鮮の担当者の間でここまで踏み込んだ本音の話し合いがあったとは、非常に有意義なことを知ることができました。
読後一番印象に残り、そして不思議に思ったのは、飯島氏の熱意をよそに、当時の日本側に北朝鮮ほどの熱意がなかったように思えることです。当時の北朝鮮は日朝関係改善に向けてそれなりの誠意があったような印象がありますが、日本側は安倍元首相も菅元官房長官も北朝鮮に懐疑的だったのか、北朝鮮ほど熱心ではなかったように感じました。
飯島勲氏がこの記録を公開された理由のひとつに、岸田総理が日朝首脳会談の早期実現に向けて決意を述べたことがあるようです。飯島氏も4度目の訪朝を目指しておられるということですが、今の日朝関係や日中関係を考えると、日朝首脳会談の実現は安倍政権の時よりも厳しいでしょう。しかし、拉致問題の解決も日朝国交実現も、日朝の首脳が直接会わなければ何も前に進みません。根拠はありませんが、私は岸田総理なら実現してくれる気がしています。そして、岸田政権のうちに実現しなければ、その後の実現は不可能ではないかとも思います。もうあまり時間もありません。飯島勲氏のご尽力に期待したいと思います。
(愛知県 二宮力)
▶取材中、飯島氏は何度も、「読者の反響はあるだろうか」と不安げに語っていました。二宮さんのように、過去の日朝交渉に課題を見つけ、今後の行方に思いを馳せてもらえたら、記録を公開した意義がありますし、飯島氏も喜ばれると思います。(担当編集より)
博物館の姿勢
広島、長崎への原爆投下は戦争を終結させ犠牲者を少なくしたもの――アメリカでは、このように原爆投下を正当化する考えが依然として根強いと聞きます。そのアメリカで上映されている映画『オッペンハイマー』を観たという東浩紀さんのレポート『問題作「オッぺンハイマー」を観て来た』を興味深く拝読しました。
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source : 文藝春秋 2023年11月号