第100回記念大会 箱根駅伝 駒大連覇か青学復活か

瀬古 利彦 日本陸連ロードランニングコミッションリーダー
大八木 弘明 駒澤大学陸上競技部総監督
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名門を率いた2人が語る、記念大会の栄冠を掴む大学は?

 瀬古 大八木さんは、今年で駒澤大学陸上競技部の監督を退いて、総監督になりましたね。箱根駅伝といえば、あなたの「男だろ!」が風物詩となっているけど、来年の箱根駅伝はどこで観る予定ですか。

 大八木 運営管理車には乗れないので、まずはスタートに立ち会って、選手を途中で応援したら、往路ゴールの芦ノ湖へ向かうつもりです。

 瀬古 じゃあ、次回は沿道から「男だろ!」が聞けるのかな。ここで箱根駅伝ファンの方々に断言しておきます。先頭ランナー前方の第一放送車で解説する渡辺康幸さんが「このままだと僕の仕事がない」と嘆くほど、往路から駒澤の独走が予想されています。

前回の箱根は駒澤大学が頂点に ©文藝春秋

 正月の箱根駅伝が、第100回の記念大会を迎える(2024年1月2、3日開催)。前回は、駒澤大学が2年ぶり8回目の総合優勝。出雲駅伝、全日本大学駅伝と合わせた大学三大駅伝を全制覇する「三冠」を獲得したばかりか、その優勝会見で大八木弘明監督(当時)が勇退を表明したことも話題となった。

 第100回大会に向けて、駒澤は既に出雲と全日本を連覇しており、史上初となる2季連続の三冠達成に王手をかけている。

 早稲田大学時代に選手として活躍し、コーチとしても優勝経験がある瀬古利彦氏(67)と、駒澤の総監督となった大八木氏(65)が、指導者から見た箱根駅伝と、第100回大会の展望を語り合った。

12月になると監督は不安

 大八木 駒澤の「一強」だと言われるのは嬉しい限りですが、箱根は甘くありません。10000mのタイムだけで見ればうちが強いかもしれませんが、箱根はコンディショニングが大変。12月に入って気温がグンと下がると、風邪をひくなど、体調を崩す選手が出てきます。だから直前まで、指導者は心配で居ても立ってもいられない。

 瀬古 箱根が近づいてくる緊張感もあります。朝、選手が何か言いたそうにやってくると、嫌な予感がしてドキッとするものね。

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source : 文藝春秋 2024年1月号

genre : エンタメ スポーツ 教育