「前事務所とまだ揉めている」。業界の疑念を払拭するために私は——(聞き手・構成 石戸 諭・ノンフィクションライター)
「今日の舞台ですが、吊物はありますか?」
「えっ、ツリモノ?」
「看板とか、上から吊るすものです。もし、用意しているならと思ったのですが。では、大道具や小道具はありますか? セットはどうしましょう?」
「ごめんなさい! 私、何も考えていませんでした」
1994年7月31日、東京、銀座ソニービル8階のSOMIDOホール。私にとって一生忘れることができない、爆笑問題の命運を決定づけた単独ライブの当日です。
90年に前の所属事務所から“掟破り”の独立をして以降、仕事はほとんどありませんでした。太田は家でテレビゲーム、田中はコンビニバイトに精を出し過ぎて“店長候補”になっていました。
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source : 文藝春秋 2024年3月号