手練れの業界ウォッチャーが、新聞報道にもの申す!
★吸いすぎより喋りすぎに注意を
政治記者が書くと、どんなネタも政局調になってしまうものらしい。
笑ったのは、共同通信が1月12日に配信した記事。のっけから「愛煙家の石破茂首相が、勤務中喫煙のために取る『たばこ休憩』の確保に苦心している」と仰々しい。
さらに「周囲に配慮して吸い続けてきたものの、首相就任に伴い環境が一変。官邸で分刻みの日程に追われる中、『1日数本』(首相)まで減らし、ついには禁煙を示唆する発言まで飛び出した」とし、「ただ長年の慣行を断ち切れるかどうかは不透明で、実現には疑問符が付く」と大袈裟に展望までしてみせる。
昨秋、自民党総裁選に5度目の挑戦でやっと掴んだ首相の座だ。辞めるまで我慢すれば良いだけの話と思うが、「たばこ休憩」がさも国家の一大事みたいな書き方が可笑しい。
例えば少数与党国会の下での政府予算案の行く末も同じように書けるだろう。「たばこ休憩」を「成立に必要な多数派」に替えれば、そのまま「確保に苦心」となる。昨年来の部分連合もまさに「数本」の法案を巡る苦労の末の賜物だし、だいいち自民党にとっての「長年の慣行」はむろん、一強体制下で慣れ親しんだゴリ押し国会だ。それなら確かに成立には「疑問符が付く」だろう。
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source : 文藝春秋 2025年3月号