ホンダ日産破談と日経の不誠実、米騒動報道に現場感ナシ、石破・麻生会談の裏読み

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手練れの業界ウォッチャーが、新聞報道にもの申す!

★ホンダ日産破談、日経の不誠実

 新聞業界には「我が社もの」という言い方がある。朝日なら「夏の甲子園」報道、読売なら巨人軍報道のように主催や自社球団に関する記事のことだ。一方、朝日の森友学園国有地問題のように自らが放った独自のスクープも「我が社もの」と呼び、連日、続報を報じるケースがある。

 日経のそれはホンダと日産の経営統合だろう。昨年12月18日、日経は一面トップで白抜きの文字の横カットで「ホンダ・日産統合へ」と特報。その後も毎日のように大量のニュースを報じ続けた。

 ところが、だ。今年2月5日には一面はおろか、どこを探しても他社が報じているホンダ・日産関連の記事はない。他社はいずれも一面で「ホンダ・日産 統合暗雲 子会社化打診 日産反発」(読売)、「ホンダ・日産 打ち切りも」(朝日)、「ホンダ、日産子会社化案 経営主導狙い打診、反発必至」(毎日)と書いているのに。

 日経以外がそう報じたのは、前日の4日、NHKが、ホンダが日産側に子会社化する案を打診し、日産が反発していると流し、それを後追いしたためだ。両社幹部と深く人間関係を築いてきた日経ならば「破談」の後追いは楽勝のはずである。

 一方、デジタル版では5日午前10時51分に株式相場の状況を伝える記事の中で「朝日新聞などは5日、『ホンダと日産自が進めていた経営統合の協議を打ち切る可能性が浮上していることが4日にわかった』と複数の関係者の話として報じた」「NHKなどは4日に『(略)ホンダが日産自の株式を取得して子会社化する案を打診していることがわかった』と報じた」とし、ホンダや日産の株価の動きを伝えた。それでも5日の夕刊でも全く破談のニュースに触れなかった。

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source : 文藝春秋 2025年4月号

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