
先頃亡くなった読売新聞の渡邉恒雄さんと初対面の時、私は失礼にも「何か可愛い」と思ってしまった。
当時の渡邉さんは社長としても、読売巨人軍のオーナーとしても、その言動が良かれ悪しかれ「武勇伝」として広がっている。よくご存じの方々は「どこも可愛かねーよ」と怒るだろう。
だが、私は同じ横綱審議委員として、毎年本場所ごとに、計6日間、それも1時間半ほどの会議と会食でお会いするだけだ。利害関係もなく、上下関係もなく、好かれなくてはと思う必要もない。
であればこそ、委員会での私は遠慮せずに発言できた。
横審は東京の年3場所、各1日だけ全委員がそろって本場所のさじき席で観戦する。ところが渡邉さんは毎回欠席。ついに私は申し上げた。
「東京場所の年3日、中入りからの2時間だけでも、ご観戦できませんか」
突然、渡邉さんは大声をあげた。
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source : 文藝春秋 2025年4月号