「目が疲れにくい」「一度充電すれば数週間使える」「タブレットに比べて軽量」といった数々の特徴で、読書好きなユーザから支持を集めているのが、Amazonが販売する電子ペーパー端末「Kindle」です。

 画面はモノクロ、かつKindleストア専用ゆえタブレットのような汎用性は期待できませんが、より紙の本に近い使い勝手で、就寝前や旅行時など、読書の場を広げるデバイスとして最適です。10月の13日・14日に行われるプライムデーや、その後開催が見込まれるブラックフライデーやサイバーマンデーなど、セールなどでお得になっている機会を狙い、購入したいと考えている人も多いのではないでしょうか。

 今回はそうした人向けに、2020年9月末時点で販売されているKindleの3モデルについて、製品ページの比較表だけではわからない、実際に使った上での違いを写真を交えつつ紹介します。電子ペーパーの特性そのものがよくわからない、あるいは製品を選ぶにあたって何を基準にすればよいか分からない人にとっての、参考になれば幸いです。

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手前左がKindle Paperwhite(13,980円)、手前右がKindle Oasis(29,980円)、奥がKindle(8,980円)

(1)それぞれの「得意なジャンル」

 この3モデルは、いずれもKindleストアで購入した電子書籍を読むことに特化しており、特定のモデルだと特定ジャンルの本は読めない、といった違いはありません。ただし画面は単行本サイズ、かつ白黒表示ということで、雑誌やムック本など判型が大きな本の表示には不向きです。文庫や新書、単行本、コミック向きと考えるべきでしょう。

 なおコミックを読むのが中心ならば、ほかの2モデルより解像度が低いエントリー向けの「Kindle」は、吹き出しの中など画像化されたテキストや、細い線がつぶれてしまう場合があるため、避けたほうが無難です。予算に余裕があれば7型の「Kindle Oasis」を、それが難しい場合も「Kindle Paperwhite」を選ぶことをおすすめします。

タブレット(iPad mini)ではカラーのページでも、モノクロ電子ペーパーを採用したKindleでは白黒になってしまいます。また雑誌大のサイズの表示は現実的ではありません

(2)ボディの質感・持ちやすさにも違いが

 ボディの質感は、各モデルの価格差がダイレクトに反映されています。エントリー向け「Kindle」はプラスチック感が強いボディで、摩擦で跡が残りやすく、また手に持っていてもすべりやすいのが困りものです。

「Kindle」は摩擦によるキズがつきやすく、買って数日も経たないうちにこうした跡だらけになることもしばしばです
「Kindle Oasis」は背面に段差があり、グリップ力は高めです。天地を反転して反対側の手で持つこともできます

 一方の「Kindle Paperwhite」は滑り止め加工もあって摩擦によるキズはつきにくいのですが、やや手の脂がつきやすい傾向はあります。最上位の「Kindle Oasis」はアルミ素材のボディで頑丈、かつボディに段差がありグリップ感も良好です。