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2020/12/13

genre : ニュース, 国際

 現に今回の駐日大使内定後、韓国駐在の日本メディア数社の記者に対して、国後島訪問の際に「北方領土はロシア領」と述べたとされることについて、「ロシアに奪われ、占領されたという趣旨で述べたが、うまく伝わらなかった」と釈明し始めている。

「3度目の正直」となるのか

 姜氏は、文政権下で悪化を極めた日韓関係を改善させる役割を果たせるのだろうか。

 2017年の文政権発足後、駐日大使には学者の李洙勲(イ・スフン)氏と現大使で外務官僚出身の南官杓(ナム・グァンピョ)氏が赴任した。特に南大使は日本勤務の経験もあって人柄もよく、着任前から日本側での評判は良かった。

支持率低迷に苦しむ文在寅大統領 ©getty

 2人と姜氏の違いは、彼が文大統領に近い、いわゆる「文在寅派」ではないことだ。日本では誤解されているが、本人もそれは断言しており、文政権を批判したこともある。機を見るに敏な姜氏は、そのことも日本の世論に対して“売り”にしているところもある。

 文政権のこれまでの3年間、日韓関係は悪化の一途をたどった。日韓の外交関係者によると、その原因の1つが、東京の韓国大使館と大統領府(文大統領)の意思疎通が上手くいっていないことを挙げる。日本側が持っている韓国に対する考えが、うまくソウルに伝わらないというのだ。

 文大統領が送り出す3人目の駐日大使となる姜氏は、「3度目の正直」となるのか。姜氏に求められるのは、日韓関係改善に向けて日本側も納得できる方策を文大統領に伝えることだろう。姜氏はさっそく、その最前線に立たされることになる。

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