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「どこにしまったのか分からない」…“片づけられない人”が今すぐ部屋からなくすべきモノ

『 ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に暮らすための本』より #2

2021/07/13

解決法3―見えやすいかごや透明な袋に入れる

 片付けができる人には想像も付かないかもしれないが、片付けが苦手な人にとっては、わざわざふたや袋を開けたりしないと中身が見えないものは鬼門だ。引き出しも高さや奥行きがあるとかなり大変で、どんどん中身が地層のように堆積していく。

 そうなると中に何が入っているかわからなくなる↓結果として物が死蔵され、さらにかごの上や引き出しの周辺に物が堆積される。

 防止策としては、中が見えやすい透明(半透明でも透けて見えれば可)なかごや袋に入れることだ。中に物がある気配を外から見るだけで察知できるし、何が入っているかおおよその見当を付けられるため、物を出し入れする動作を減らすこともできる。

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©️iStock.com

 一時置きのかごもインテリア雑誌などではふた付きのかごがよく用いられているが、このような理由からあえてふたのないかごを使用したほうが片付くこともある。

 この方法は、主にASD傾向が強い人に向いているが、A DHD傾向が強い人は一時置きのかごをふたのないかごにし、あえて普段使わないもの(季節外のものなど)をふた付きや引き出しに入れてラベルを貼っておき、必要以上に注意を向けないようにするというメリハリを付けるとさらに効果が上がる。