「1日1mmずつ」自分でナットを回して骨を延ばす
――術後はどんどん歩く方針なんですね。創外固定器で骨を延ばす際、操作はドクターが行うのでしょうか?
Gen いえ、上半身は自由に動かせるので、操作は自分でやります。僕は術後3日から骨延長を始めました。
創外固定器についている銀色のナットを回すと、仮骨が延びていきます。目安としては、1日に約1mmずつ伸ばせるので、身長を5cm伸ばしたい場合は50日、10cmだったら100日間が必要になります。
――1日に1mmずつ、を毎日繰り返すんですね。
Gen 延ばす際にはルールがあり、ハンドルを一気に1mm分回すのではなく、1日4回に分けて0.25mm分ずつ回します。僕は9時、12時、15時、18時の4回、忘れないようにアラームをかけてハンドルを回していました。
――骨を延ばす際は痛いんですか?
Gen 1回0.25mmなので、僕の場合は痛くありませんでした。人によっては痛みを感じる人もいるようです。
「足骨が4カ所切断」状態になる2回目の手術
――特につらかった手術はありますか?
Gen 2回目の手術です。1回目で太腿とスネの2カ所を切っていて、体はまだ回復途中の状態。そこに追加で2カ所切るので、体への負担がすごくかかるんです。
術後2日目くらいまでは麻酔後の吐き気も含めてかなりつらくて、「なんで俺、こんなことしてるんだろう……」と思うときもありました。
――2回目の術後は、4カ所切っている状態ですね。
Gen そうです。だから回復にも時間がかかります。1回目の術後は翌日から歩行訓練を始めましたが、2回目の術後は、歩くまで18日かかりました。
1回目の術前は普通の生活をしていたので、足にも筋肉がついています。ところが、2回目の術前は、すでに2カ所を骨折した状態で、ベッドにいる時間も長かった。もともと弱っている足を、さらに追加で2カ所切るので、体重もすごく落ちるんです。僕は最大で12kg落ちました。