文春オンライン

「極端な糖質・脂質カットはやめるべき」プロフィジカルトレーナーが解説する、栄養バランスを整える“1日14品目の食事法”とは?

『子どもを壊す部活トレ 一流トレーナーが教える本当に効く練習方法』より #2

note

厚生労働省が推奨している1日の野菜や果物の摂取量は?

 牛乳・乳製品は、カルシウムの貴重な摂取源であり、タンパク質も摂ることができます。カルシウムは骨の成長に、タンパク質は筋肉の成長に欠かせないものですから、成長期の部活生にはなくてはならないものでしょう。ヨーグルトには、腸内環境を整えるビフィズス菌や乳酸菌を摂れるものもあります。

 緑黄色野菜、淡色野菜にはビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富に含まれています。厚生労働省が推奨している1日の野菜の摂取量は350グラム。それに対して日本人の摂取量は300グラム足らずだと言われています。野菜不足を補うために、緑黄色野菜、淡色野菜を1日2回摂取しても構いません。野菜はカロリーが低いのでたっぷりと食べたところでオーバーカロリーにはならないでしょう。ただし、野菜を市販の野菜ジュースで摂取するのはおすすめできません。実際の野菜と野菜ジュースでは含まれている栄養素が異なりますし、砂糖や人工甘味料が含まれていることも多いからです。

 キノコ類は 食物繊維とミネラルを豊富に含んでいます。干しシイタケは、マグネシウム、亜鉛、ビタミンDが豊富で、保存も利くので便利な食品です。

ADVERTISEMENT

 糖質を多く含むイモ類は、穀類と同様、エネルギー源になります(コンニャクイモから作るコンニャクは例外的にほとんどカロリーがありません)。食物繊維も豊富で、ジャガイモとサツマイモからはビタミンCを摂取することができます。

 海藻類はミネラルの宝庫。ヒジキ、海苔、昆布は鉄とカルシウム、あおさはカルシウムをたっぷりと含んでいます。乾物も手に入れやすいので、ストックしておくと重宝するはずです。おすすめのメニューは味噌汁です。キノコ類にも海藻類にも合いますし、乾物をストックしておくととても手軽です。

 厚生労働省が推奨している1日の果物の摂取量は200グラム。バナナなら2本、ミカンやキウイなら2つ、リンゴやナシ、グレープフルーツなら1つに相当します。野菜と同じようにジュースでの摂取はおすすめできません。

 油脂類としてカウントするのは、唐揚げやコロッケ、カツのように大量に植物油を使うもの、オイルベースのパスタ、マヨネーズたっぷりのポテトサラダなどです。炒め物に使う少量の油は1回に数えなくて構いません。

 チョコレート、アイスクリーム、ケーキ、クッキー、大福、羊羹、ポテトチップス、ポップコーンなどのお菓子は嗜好品です。嗜好品には“心の栄養素〞的な側面があるので、少量であれば食べて構いません。目安は1日に150~200キロカロリー分。ただし、摂らなければいけないわけではないので、お菓子が好きじゃないという人はわざわざ食べる必要はありません。

 給食が出る学校に通っているのならば、給食のメニューを確認し、そこで摂取していない品目を朝食と夕食で食べられるようにするというのが基本になるかと思います。

 毎日違うメニューにする必要はありません。昨日と今日で食べる野菜や果物が同じだってOKです。継続することが一番大切で、献立に凝る必要はありません。

「極端な糖質・脂質カットはやめるべき」プロフィジカルトレーナーが解説する、栄養バランスを整える“1日14品目の食事法”とは?

X(旧Twitter)をフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー