SNSで知り合った女性に対して「800万円出せる」などと嘘をついて援交をもちかけ、「審査」と称して裸の映像を送らせた男性。しかし裸の映像を送ってもお金は支払われず、それどころか「周囲にばらまく」などと脅して女性にセックスを強制していたという。

 200人もの女性とやりとりをし、被害女性について「恥辱プレイの同意があった」と法廷で訴えた厚顔無恥なこの男は、一般社団法人「さなぎの樹」の代表理事、松本学被告(49)。松本被告が設立した「さなぎの樹」は「性暴力加害からの回復を目指す人々が集まる治療共同体」を謳い、「刑務所は出所後のケアがなく、現状では再犯は防げない」とその意義を主張していたが、設立者自身が再犯にどっぷりと手を染めていたのだ。

逮捕された松本学容疑者(48)「カンテレ」より

「うずしお先生に完全服従する性奴隷」という契約書

 在阪社会部記者が解説する。

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「松本被告が逮捕されたのは、2021年の7月17日。その10日ほど前に大阪府内に住む20代女性に対して『個人情報をばらす』と脅迫した上で性交した容疑でした。松本被告はSNSでは“うずしお先生”と名乗っていて、逮捕時点で“うずしお先生”についての性的暴行の相談がすでに7件寄せられていたようです。

 女性と交わしたと見られる契約書には『私、●●はうずしお先生に完全服従する性奴隷』などと書かれていました。性的な嗜好と言うよりも、事件が発覚した場合に『正当な契約だ』と主張できるように備えていた可能性が高い。押収された携帯電話などから200人以上の女性とやりとりしていたデータも見つかっています」

 2022年11月に始まった裁判では、そのうちの3人の女性に対する行為が罪に問われた。判決文などによると、松本被告は2020年8月19日、A子さん(当時21)にLINEで裸の画像を送り「もうすでに完全にとらわれの身だよ」「自分の置かれた状況、理解した?」「それでほとんど社会的生死が決まる」などと脅迫。A子さんの自宅で性交及び口腔性交したという事実を認定している。