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あこがれの「笑いの取り方」

――背中をさするぐらい(笑)。いい言葉ですね。

ほしの 責任は取れないので(苦笑)、背中をさするぐらいの本になってもらえたら。あきらめずに続けたことによって得たよろこびというのは、何よりも質の高いよろこびな気がするんです。

 些細なことでもいいと思うんですよね。小学生のとき、初めて『笑う犬の冒険』を見て、すぐに夢中になってお笑いにハマりました。僕は見よう見まねでコントのモノマネを、クラスの女子の前でやってみたんですけど笑ってくれて。

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 それが、めちゃくちゃネガティブだった自分の成功体験になって、今につながっている。先が見えない不安ってすごくつらいことなんですけど、何かちょっとした光が見えたら変わるんじゃないかなって。

©佐藤亘/文藝春秋

――ほしのさんからは、お笑いにしても歌にしても「やさしさ」を感じます。“傷つけない”というやさしさではなく、“許容する”といったようなやさしさというか。

ほしの なんというか最終的にほんわかする終わり方が、自分の中で一番しっくり来るんですよね。漫才でも、チュートリアルさんの「冷蔵庫」のネタがめちゃくちゃ好きで。人が冷蔵庫を買ったことをただただ喜ぶ――その構図であんなに笑いを取れるってすごいことだし、あこがれます。

 冷蔵庫の漫才って、誰も何も傷つけていないじゃないですか。やさしい笑いって、たくさん形があるんだと思います。そういう笑いが好きなのに、すっかり自分を傷つける笑いをやっていて、一体どこで変わってしまったんだろうって思うんですけど(笑)。

©佐藤亘/文藝春秋

「ネタ合わせできるのかなぁ…」

――いやいや、「パーパー」第2章を期待しています。自分をさらけ出したほしのさんがどんなコントを作っていくのか、とても楽しみです。

ほしの 実現できるようにがんばります(笑)。『星屑物語』を出すことによって、ひとまず今までの終わりというか区切りがついたところがあります。なので、ここからまたがんばっていかないといけないなって思います。

 もちろん、『キングオブコント』の決勝に戻りたいという気持ちもあるし、がんばりたいという気持ちもめちゃくちゃあります。だけど、ネタ作りかぁ……あいなぷぅとネタ合わせできるのかなぁ……体調がいい日にちょっとがんばってみようと思います、ははは。

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