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いまだ「権威主義」から抜け出せない日本人

「権威主義」は、日本が歴史の長い共同体である以上、存在するのは理解できるが、そこから自分を直視しようとしない「虚栄心」がはびこるのは、どうにかしないといけない。

 自分の知っている限り、アメリカ人は虚栄心というものに敏感だ。虚栄心は英語で「Vanity」というのだけど、わりとネガティブなものとして日常会話にしょっちゅう出てくるワードだ。それは自分を本当の自分より大きく見せるものだから。ビジネスの場面では、時に一種のはったりのため見栄を張ることは良しとされる。

 彼らは基本的に「自分らしさ」や「そのまま」ということに価値を置いているから、背に腹は代えられないとき以外は、ただただぬるま湯に浸かっていたいとか、見栄やステータスを守るために自分を大きく見せようとするのは非難されやすい。そういう人は総じて正直じゃないのが明らかだから完全に信用できないという感覚になるのだ。

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 ところが、意外に日本ではこういうものが平気で横行している。

「虚栄心」と「権威主義」が強迫観念になっている現代の日本人は、すっかり本当の自分を見失っている気がしてならない。

 このしがらみを乗り越えるには、もっと「自由」と「公の精神」を浸透させることだ。(続きを読む)