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《杉田氏が所属する安倍派幹部の萩生田光一政調会長が選んだ。》(朝日新聞9月30日)

 安倍派幹部の萩生田氏が推したとある。

なぜか「出世」できる不思議

 それにしても杉田氏は差別をしながらなぜ何度も「出世」できるのか? 杉田氏の経歴をおさらいしよう。8月に出版された『宗教右派とフェミニズム』(ポリタスTV編、山口智美/斉藤正美、青弓社)に経緯が詳しいので要約して抜粋する。

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・杉田氏は複数政党を渡り歩きながら右派に支持される政治活動をおこなってきたが、特に「慰安婦」問題の否定が活動の中心になってきた。

・2012年12月に杉田氏は衆議院選で日本維新の会から初当選すると、翌年に維新の議員とともにアメリカのグレンデール市を訪問し、「平和の少女像」の撤去を要求。国会でも少女像について質問し、右派のあいだで注目を浴びた。

・2014年に次世代の党から出馬すると落選。浪人中は「慰安婦」問題をめぐる右派の「歴史戦」活動に積極的に関わった。

・「歴史戦」とは産経新聞が2014年に始めた連載企画のタイトルがもとになり、広く右派の間で使われるようになった言葉。中国や韓国、及び「朝日新聞」をはじめとする日本の左派が日本を貶めるために、「慰安婦」問題や徴用工問題、南京事件など歴史認識問題に関して不当に攻撃を仕掛けていて、それに対抗するために戦わなければならないとする。それを「歴史戦」と称した。

・杉田氏は精力的に「歴史戦」活動を行い、2017年10月に自民党の公認候補として衆院選比例ブロックに出馬し、当選。

 こうして今に至るのである。注目すべきは複数の政党を渡り歩きながら2017年に自民党の目に留まり、しかも比例中国ブロックの単独1位で立候補という「厚遇」を手に入れたことだ。

 この時のプロセスについて2018年の毎日新聞(8月2日)が書いている。