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「開発スケジュールが過度にタイト」ダイハツ“不正の温床”を生み出した「天皇の独裁体制」の実態 「責任者を置かず、現場に責任を……」

「開発スケジュールが過度にタイト」ダイハツ“不正の温床”を生み出した「天皇の独裁体制」の実態 「責任者を置かず、現場に責任を……」

source : 週刊文春 電子版オリジナル

genre : ニュース, 経済, 企業

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 日本を代表する自動車メーカー「ダイハツ工業」の組織的不正問題が波紋を広げている。同社は認証をめぐり、エアバッグの衝撃実験をタイマー作動でごまかすなど命に直結するような悪質な不正を30年以上にわたって行っていた。

 これを受け、同社は12月26日までに国内全工場の稼働を全面停止。雇用者の数も多く、“ダイハツショック”が経済に及ぼす影響は計り知れない。

 第三者委員会による報告書は不正の原因をまとめているが、なかでも社員に向けたアンケート調査で最多の回答となったのが、「開発スケジュールが過度にタイトになる傾向」と「発売時期や開発日程遵守のプレッシャー」だった。

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記者会見するダイハツ経営陣

社員が語った「不正が生まれるきっかけ」

 こうした組織的風土について、ダイハツの現役社員が「週刊文春」の取材に応じ、「“天皇”が作った体制こそが、不正が生まれるきっかけになったのだと思います」などと語った。

“天皇”とは一体誰なのか。このダイハツ社員が語る。

「トヨタの副社長を務めた後に2005年に“天下り”でダイハツに会長としてやってきた白水宏典(しらみず・こうすけ)氏。彼の影響が大きいのです」

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