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「ようこそさわやか高原都市へ」

 東北新幹線新白河駅の改札を抜けて、目の前のコンコースの階段を降りて東口に出ると、そこはいかにも新幹線らしい駅前広場。大きなロータリーと、目抜き通りの入口には「ようこそさわやか高原都市へ」の看板が立つ。いちばん目立つところには松尾芭蕉の像。

 松尾芭蕉さんは、「奥の細道」で東北をあっちへこっちへと旅をしており、白河の町にももちろん訪れている。だから新白河駅前に芭蕉像があっても何の不思議でもない。が、芭蕉さんの像は旅のルートを辿るかのごとく、あちらこちらに立っている。いったい日本全国、どれくらいの松尾芭蕉像があるのでしょうか……。

 

 それはともかく、駅の周りは駅前広場からまっすぐ東に延びる大通りと、その北側で線路とも交差している「ゆりのき通り」という名の大通りを軸として、しっかりと区画整理された町が広がっている。ホテルが目立つのも、新幹線駅らしさといったところか。

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 駅前広場のすぐ脇にあるのは東京第一ホテル新白河。白河なのに東京とはこれいかに。もともとはホテルサンルートだったところ、2017年から阪急阪神ホテルズの傘下に入り、いまの名前に改名してリブランドオープンしたのだとか。

 

 また、ゆりのき通りの北側にはビジネスホテルチェーンのルートイン。駅の向こうには、新幹線駅ではおなじみの東横インの看板も見える。東横インとルートイン、このふたつが揃っているということは、ただの小駅ではなくなかなかの規模の町なのだと思う。

歓楽街にマンション、妙に目立つラーメン屋群を尻目に歩く

 駅の周りを歩き進めると、居酒屋やスナックが集まるプチ歓楽ゾーンがあったり、立派なマンションがあったり。ラーメン店が目立つのは、白河ラーメンの本場だからなのだろうか。

 

 少し東側には国道289号が通っていて、国道沿いは金融機関からファーストフードまでが建ち並び、都市の中心とロードサイド系市街地の顔を併せ持つ。国道289号を少し南に行けば、ベイシアモールもあるようだ。クルマ通りが絶えることはない。

 そして、この国道を渡って北東へ、だいたい30分ほど歩いて行けば、白河の古くからの中心市街地だ。むろん、新白河駅から歩いて白河市街に向かう人はおらず、だいたい送迎のクルマかタクシー、またバスを使う人がほとんどだ。

 このように、新白河駅はすっかりその名に違わず白河市の玄関口になっている。