海が一望できるテラス席で但馬の味覚を堪能
夕食はウッドデッキのほか、館内でもいただくことができる。真夏は夕方でも茹だるような暑さなので、室内で涼みながら食べたいところだが、せっかくの海が見える環境。初日は屋外でいただくことにした。
夕食の時刻までに釣魚は用意できなかったが、用意されているコース料理だけでも大満足。地物の食材で彩られたお料理を惜しみなく振舞っていただいた。
但馬牛は美方郡が誇るブランド牛であり、神戸牛や松阪牛のルーツ(それぞれ元の品種は但馬牛)でもある。赤身は歯ごたえがあり、しっかりした肉の旨味が口に溢れる。一方で霜降り肉は、柔らかくあっさりしており、脂はほのかな甘み。やはり肉はいい……。
日本海沿岸で獲られるハタハタはシシャモのように香りが強く、それでいて体高があり身に食べ応えがある。白イカは焼くと身がぷりっぷりで弾けるような食感。甘みも強く、これまでいただいたイカ焼きのなかでも最高レベルの食味。
白イカのお刺身は甘みが強く、絶妙に残る身のコシも新鮮さを感じる。
他のイカと比べるなら旨味のアオリイカ、甘みの白イカといった具合か。釣魚の入る隙間がないほど贅沢な料理をいただけた。しかし、明日は自分で釣った魚も一品加えたい。食事を堪能した後は、釣りのゴールデンタイムである夕マヅメから釣りを開始する。
夜釣りでは食べて美味しい魚がまさかの入れ食いに…!
全国各地の旨いアジを追っている筆者としては、やはり本命はマアジ。釣り場の環境で大きく味が左右するため、自分で釣って確かめたい思いが強いのだ。
岩場からウキサビキ仕掛けを投げて狙うことにした。
オーナーさんの話ではアジング(小さなワームでアジを狙う釣り)でも釣れるというので、そこまで遠投は必要なさそう。30mほど投げてアタリを待つ。反応がない場合はコマセを効かせるため仕掛けを投げなおす……のだが、仕掛けの回収中に小気味いい魚の反応が。慎重に巻いていく。
幸先のいい流れ! 群れを散らさないように同じ位置へ仕掛けを投入すると、すぐさまスポッとウキが沈んだ。今度は20cmを超える良型のアジだ。
完全に日が落ちてもアジのアタリは続き、結果的に翌日の夕食分の6匹をキープした。お刺身か唐揚げか……。どんな料理ででてくるのか楽しみだ。
その後は、スーパーで購入したイカや魚の切り身でキジハタやアナゴを狙ってみた。しかし、釣果はカサゴ1匹と渋い結果に。ここでその日の釣りを終えた。
施設内だけで十分に旅行を満喫できる魅力がある
普通に釣りをするだけでも一日があっという間に終わりそうであるが、「みたはま荘」には宿泊客に向けたマリンアクティビティが他にもある。カヤックでの釣り体験(90分2000円)をはじめ、宿泊者が少ない日など条件が合えば、オーナーさん自前のボートで船釣りにも連れて行ってもらえるのだとか。民宿の域を超え、遊びまで提供してくれる。
2日目以降も香美町の観光スポットを回りつつ全力で釣りを楽しむ様子をお届けする。
さて、釣り上げたアジはどのような料理に仕上がるのだろうか……。