古風で落ち着きのある空間
受付を済ませ、早速館内を案内してもらった。昔ながらの造りでノスタルジックな雰囲気の館内に、故郷へ帰ってきたような安心感さえ感じる。
お風呂はお湯の濁りから温泉を引いてるのかと思われたが、実はみたはま荘はその立地から水道が通っておらず、湧水を水源とし、ろ過した水が使用されているとのこと。
よって、大雨が降れば水が濁ってしまうらしい。湧水は料理や飲料水には使用しておらず、これらの水道設備は保健所の認可を得て営業している。
お部屋は広く開放的な和室。
最大出力の冷房が旅人を迎えてくれた。この温度差は人を駄目にする……。
寝転んで一息つきたいところだが、なにせ7時間のドライブを経てここまでやってきた。横になってしまうと寝落ちする未来しかないので、そのまま目的の釣り場へと向かう。
ひとたび外に出ると釣り人ならずとも心躍る光景が…
玄関を出た先にある階段を下ると海に抜ける。この裏路地のような雰囲気がたまらなくいい。
階段を降りると、そこはオーシャンビューのウッドデッキが広がっていて、一般的な民宿ではお目にかかれない光景を目の当たりにする。ここが夕食のBBQ会場、そして、食事以外の時間は釣りができる、夢のプライベート釣り場だ。
部屋から釣り場まで秒で行けるため、日常生活と釣りのオンオフができなくなった釣り沼の住人にとって、なんとも優しい環境である。チェックアウトの時刻まで釣りができるうえに、ウッドデッキだけでなく、みたはま荘の海側の敷地全てで釣りが可能。
釣り場は大きく分けて3つで構成されている。、オーナーさんからの情報を元にそれぞれチェックしてみた。
釣り未経験者でも楽しめる「プライベート釣り場」
(1)ウッドデッキ
最も足場がよく、竿を立てかけて釣りをすることができる。足元の水深は浅いが、岩盤が張っているため根魚が豊富で、投げなくても大きなカサゴなどが釣れるとのこと。投げた先は水深があるため、アナゴやアジ、スズキ、さらにはアオリイカなどの実績も高い。夜通しライトアップされているので夜釣りもしやすい。ただし17時半~20時は食事のため釣り禁止となっている。
(2)岩場
海に向かってウッドデッキの左側。足場は悪いが、一番水深があるため、遠投すると明るい時間帯でも大きなアジが釣れる。岩や海藻が多いのでブッコミ釣りよりウキ釣り推奨。
(3)内湾
こちらは海に向かってウッドデッキの右側。水深は浅いが、キス釣りの穴場だという。岩盤と砂地で構成されていて、駐車場から見下ろすとクロダイの魚影が見えるなど大物のチャンスもある隠れ釣り場だ。釣った魚を夕食で提供してもらいたいなら、ここでキスを狙うのがおすすめとのこと。
このように入り江に面しているからこそ地形変化も豊富で、釣り場の選択にも面白さがある。すぐにでも釣りをしたいところだが、日没前の18時(釣りのゴールデンタイム)から釣りをスタートさせようと、先に夕食をとることにした。