住宅を買う際にローンを組むと、税金が安くなる場合がある。ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢さんは「住宅ローン減税が適用されると、最大で400万円超の控除が受けられる。ただし諸条件があり、購入する際には注意が必要だ」という――。
※本稿は、風呂内亜矢『やってはいけない「ひとりマンション」の買い方』(青春出版社)の一部を再編集したものです。
単身者向け物件の情報はまだまだ少ない
マンション購入に関しては、大きな買い物ということで、雑誌や書籍、インターネットなどにさまざまな情報が溢れています。
しかし、実はそのほとんどはファミリー向け物件についてのもので、単身者向け物件の情報はまだまだ少ないのが現状です。
ファミリー向けの情報を鵜呑みにしてしまうと、物件選びを間違えたり、かえって損をしてしまう可能性があります。
単身世帯は徐々に増えつつあるため、今後は単身者向けの情報や制度変更も増えていくことが期待されますが、過渡期にある今は自分でしっかりと情報収集することが欠かせません。
「住宅ローン減税」を受けられない場合がある
「家を買う時ローンを組んだら、税金が安くなる」と思っている人は多いのではないでしょうか。
これが住宅ローンを組んで自宅を購入した際に利用できる「住宅ローン減税」です。
2024年の入居だと、最大400万円強の減税が受けられるため、対象となる人は抜け漏れなく手続きをとりたい制度といえます。
しかし、実は住宅ローン減税を受けられる物件は、登記簿記載面積で50m2以上(2024年までに建築確認された物件は、合計所得金額が1000万円以下の年分に限り40m2以上も対象)という広さの条件があるのをご存じでしょうか。
つまり、単身でコンパクトな物件を希望している人は、住宅ローン減税を受けられない可能性があるのです。
無理に広い物件を選ぶ必要はない
この時、住宅ローン減税を受けたいがために、無理して広い物件を選んだほうがいいかというと、必ずしもそうとはいえないでしょう。