先生からは「おまえ、にらんでるだろ」と言われ…
――ご両親や周りの大人に相談することもありましたか。
綾瀬 周りの大人に言っても、「あなたのことが好きだからいじるんじゃない?」みたいな感じで終わってしまって。
ただ、母は若い時はニキビに苦しんだらしく、すぐ皮膚科に連れて行ってくれたり、スキンケア用品を買ってくれたりはしていたんですけど。
――ニキビ以外にも気になっていたことはありますか。
綾瀬 目ですね。そんなつもりはないのに、先生から「おまえ、にらんでるだろ」って言われるくらい、一重が重くて目が小さかったんです。結局それは「眼瞼下垂(がんけんかすい)」というまぶたが下がってくる病気だったんですけど、目もコンプレックスでしたね。
――顔へのコンプレックスで、親を呪ってしまうようなこともあった?
綾瀬 基本的に親を恨むようなことはないんですけど、結局そこに行き着いてしまうこともありました。なんというか、親を悪く思いたくない気持ちと、顔へのコンプレックスとの狭間で葛藤してしんどい、みたいな。
女子校でむしろ悪化した容姿コンプレックス
――中学・高校は女子校に通われたそうですが、男女共学とは違う環境になったことで容姿へのコンプレックスに変化は?
綾瀬 学校自体は本当にいい環境で、いじめもまったくなかったし、良くも悪くも変わってる子ばっかりだったので過ごしやすかったんですけど、容姿コンプレックスはむしろ悪化しました。
周りの女の子がおしゃれに目覚めてどんどん垢抜けていく中、自分は目がめっちゃ一重で、二重になるところから始めないといけない、マイナスをゼロにしないといけないんだと感じるようになっていって。
――女子だけという環境ゆえに、差を感じることが増えていったというか。
綾瀬 男の子から「かわいい」って言われるより、女の子から「かわいい」って言われる方が難しいんですよね。男の子って、愛嬌があると「この子かわいい」みたいになる人が多いですけど、女性って、骨格が整ってるとか、足が長いとか、めちゃくちゃセンスがいいとか、「かわいい」の基準が高いというんですかね。
――かわいい女の子に対して嫉妬心を持つことも?