「黄色い線の内側でお待ち下さい」というアナウンスは聞こえるが……
3路線が並走する区間に作ったからなのか。神戸線・宝塚線それぞれに1面の島式ホームがあるのだが、2本の線路の隙間に無理やり押し込んだかのように細長い。
電車を待っていると「黄色い線の内側でお待ち下さい」などと注意アナウンスを聞くことがあるが、阪急中津駅では黄色い線の内側は黄色い線の外側よりも狭いくらいだ。
その上、あろうことか中津駅はほとんど各駅停車しか停まらず、特急や急行はさっそうと通過していくから恐ろしい。通過電車は比較的ゆっくり走っていくので危ないというほどのことはないのだが、少し気をつける必要はありそうだ。
今度は阪急の中津駅から国道176号を潜り、少し南側に歩いてみよう。阪急電車から176号を挟んだ南には、かつて梅田貨物駅があった。大阪駅と一体となって、貨物の取り扱いを行っていた駅だ。2013年に廃止され、現在は再開発ですっかり見違えた。
おおさか東線や特急「はるか」などが停車する地下ホームが新設され、商業施設の整備も進む。すぐ脇にはオフィスビル群が建ち並び、大阪駅前にはご存知の通りヨドバシカメラ。ヨドバシカメラのデッキに立つと、大阪駅の向こう側には阪急百貨店と阪神百貨店が並んでいるのがよく見える。
大阪は梅田、いわゆる“キタ”の大都会。中津駅は阪急だろうが地下鉄だろうが、そうした大都会の隅っこで、その余禄を食はんでいるような駅、といったところだろうか。
大阪駅は、1874年に開業した。同時に大阪~神戸間で関西初の鉄道が開業しており、関西では最初のターミナルのひとつだ。