野球コラムの書き方を楽しく学ぶ「文春野球学校」のメンバーが、ほとばしる野球愛で執筆した「偏愛選手名鑑」。通常の野球名鑑には載っていない情報と情熱をお楽しみください!

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[はじめに]
「せんだ!」「みつお!」「ナハナハ!」でおなじみの『せんだみつおゲーム』。それと同じ要領で「一樹!」「一樹!」「それ一樹!(例のフラミンゴガッツポーズと共に)」という具合で楽しめる『一樹一樹それ一樹ゲーム』で盛り上がり、陽の気を充填しよう! さあさあ、みなさん、ご一緒に! 一樹♪ 一樹♪ それ一樹♪
(ドラゴンズ執筆チーム監督:滝河あきら)

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【監督】

99  井上 一樹  (いのうえ かずき)  1971年7月25日生まれ
今季より就任
氣も霊感も三冠王も、常勝時代も最下位時代も、すべて併せ呑めるのはこのコミュニケーションモンスターしかいない。発するは陽の気、笑顔でDirty Hustle! な背中には現役時と同じ99が輝いている。 (あ)

井上監督の座右の銘タオル  撮影:あーる/文春野球学校

【投手】

13  橋本 侑樹  (はしもと ゆうき)  1998年1月8日生まれ
念願の侍ジャパン初選出。「考えるとプレッシャーに押しつぶされそう」という13番も板についてきた。昨季は自己最多47登板、2回から緊急登板した際は初のお立ち台も経験。信頼感増す左腕が中継ぎ陣を支える。 (あ)

14  草加 勝  (くさか しょう)  2001年11月21日生まれ
昨季早々にTJ手術。でも大丈夫。落合英二、吉見一起、大野雄大、みんな傷ものドライチだった。完全無欠でも良いが「不完全だから進もうとする」とイチローも言っていた。草加の「不完全」なプロ野球人生に期待。 (滝)

16  岩嵜 翔  (いわさき しょう)  1989年10月21日生まれ
又吉のFA移籍により加入。加入後開幕2戦目の初登板で4球しか投げられず負傷降板。育成契約、TJ手術を経て、昨季支配下復帰し158km/hを記録。「ドラゴンズで何も成し遂げていない」と竜で再起を誓う。 (み)

17  柳 裕也  (やなぎ ゆうや)  1994年4月22日生まれ
昨季は17番のユニフォームが大人気だったが、その番号を背負う柳は結果が残せなかった。井上新監督は若手メンバーに混じっての秋季キャンプ参加を命じ復活を願う。今季は3年ぶりの「シャットアウト」にも意欲。 (み)

18  梅津 晃大  (うめつ こうだい)  1996年10月24日生まれ
前指揮官の「うめ『づ』」呼び、実は故郷仙台の訛りに似て嬉しかったらしい。井上監督からはまだ甘えがあるため「甘津」と呼ばれたことも。TJ手術からの復帰3年目、梅つ風~竜の勝ちへの通い路を拓いておくれ。 (あ)

19  髙橋 宏斗  (たかはし ひろと)  2002年8月9日生まれ
「おいしい紅茶日本一のまち」の尾張旭市出身。小・中学校の先輩にDA PUMPのTOMOがいる。日本のエースは数年の内にきっと「U.S.A.」に旅立つ。それまで日本での無双投球で「ごきげんだぜっ!」。 (滝)

20  涌井 秀章  (わくい ひであき)  1986年6月21日生まれ
マウンドでのポーカーフェイスの裏で心を燃やす双子座A型。涌井広報はトークもお手の物。次のオフには「ジャンクSPORTS 」に加え「ダウンタウンDX」にも出て’25最強運一位だったと浜ちゃんに証明だ。 (あ)

21  金丸 夢斗  (かねまる ゆめと)  2003年2月1日生まれ
関西大からドラフト1位
井上新監督も肩を脱臼する勢いで獲得に歓喜した竜の新世代左腕。憧れの今永の背番号21を指名買い。腰痛がありキャンプは読谷でスロー調整となったが、いつか同級生の髙橋と並び、宏斗と夢斗が竜の未来を担うか。 (み)

22  大野 雄大  (おおの ゆうだい)  1988年9月26日生まれ
昨季、怪我からの復帰登板で「引退試合かと思った」と本人も評するほどのファンの声援を受け2022年以来の勝利投手に。しかし以降は勝利数が伸びず。もう一度相手が思わず「OhNo」と絶望するような投球を。 (み)

26  仲地 礼亜  (なかち れいあ)  2001年2月15日生まれ
昨季は故障が相次いだ。そして顔が似ていたことから「兄弟と思われるかもね」と愛情を注いでくれた指揮官は志半ばでチームを去った。今季は自身と「兄貴」の無念を晴らす活躍を、運べスタンドへ、待ってるぞ仲地。 (滝)

28  森 博人  (もり ひろと)  1998年5月25日生まれ
3年ぶり一軍登板へ向けて大野雄大と自主トレ。髙橋のヒロトの活躍が眩しく、そして今季は高卒新人の森の加入もあり、存在感が危ぶまれる森博人。春季キャンプは北谷組スタートだったが、また右肘負傷で途中離脱。 (み)

29  松木平 優太  (まつきひら ゆうた)  2003年2月24日生まれ
昨季育成から支配下登録。育ててくれた祖母への感謝、涙のお立ち台は忘れ難い。今季より背番号は29に。「俺の番号やな」山井コーチに言われれば「違います、僕の番号です」。泣きっぷりも良いがこの気概も好き。 (あ)

30  根尾 昂  (ねお あきら)  2000年4月19日生まれ
投手として4年目、背番号30の1年目。今季は中継ぎ起用濃厚。投手に打席がある限り色々託したくなる。けれど、まずは球場の空気を一変させるあの姿を一軍で。決断が正解になるときをいつまでだって待ち続ける。 (あ)

32  伊藤 茉央  (いとう まお)  2000年11月19日生まれ
楽天から現役ドラフトで移籍
一軍も二軍もリーグが違う楽天から来たこともあって、竜党にはなじみが薄かったかもしれない。しかし「直球と変わらぬスピードの高速シンカー」で活躍すれば「マオ みんな知ってる伊藤茉央」になること請け合い。 (滝)

33  祖父江 大輔  (そぶえ だいすけ)  1987年8月11日生まれ
鋭い眼光は、覚悟の証。チームのために必殺の南無三スライダーをひたすら投げ続ける姿は、まさに只管打座を体現している。これは、高校時代に曹洞宗の大本山である永平寺での座禅を経験したことによるものなのか。 (滝)

34  福 敬登  (ふく ひろと)  1992年6月16日生まれ
2018年以来のホールドなしに終わった昨季。だが、難病を克服しプロであり続けるのは並大抵のことじゃない。共に歳を重ねるシャバーニもまだまだ現役。落ち着いてきた彼に対し野性味増した福から目が離せない。 (あ)

36  福田 幸之介  (ふくだ こうのすけ)  2005年8月11日生まれ
昨季着実に二軍で存在感を高めてきた高卒2年目左腕。今季キャンプ序盤の練習試合で先頭打者から3連弾を喰らうも、強い気持ちで投げ続けた姿を里崎氏も称賛。 雄々しく構え迷わず投げ込み、今季こそ一軍登板を。 (み)

38  松葉 貴大  (まつば たかひろ)  1990年8月14日生まれ
チーム生え抜きで同級生の福谷は去ったが、移籍組の松葉は与えられた場所で踏ん張り続ける。「バンテリンの5回まで」の評価を見事に返上する完投劇は、昨季のチームのハイライト。胸をすく次の活躍を待つばかり。 (滝)

41  勝野 昌慶  (かつの あきよし)  1997年6月12日生まれ
年々身体をビルドアップさせ、昨季はついに球団日本人最速タイの158km/hを記録。広くなった背中は、バブリーな待遇で東のほうに去った、かつての守護神を彷彿……、いや、それに留マルような勝野じゃない。 (滝)

46  梅野 雄吾  (うめの ゆうご)  1999年1月13日生まれ
昨季現役ドラフトで加入した右腕。春季キャンプ朝の声出しでは「適者生存」を語り、セ・リーグ内の競争にキャッチアップできていないチームを鼓舞。持ち前の強気の投球で、竜の現役ドラフトの系譜を紡いでほしい。 (み)

47  吉田 聖弥  (よしだ せいや)  2002年5月23日生まれ
西濃運輸からドラフト2位
入寮時はカンガルー便でこだわりのワードローブを約100点持ち込み。趣味は香水集め、特技は散髪という前髪なびかすオシャレ左腕。最強運の今季、西濃運輸の先輩G船迫に続き狙え新人王。双子座A型。※涌井参照 (あ)

48  土生 翔太  (はぶ しょうた)  2001年3月10日生まれ
昨オフにへんとうを摘出。余計なものをハブいた今季は、永世七冠ばりにマウンドから打者をハブ睨みしてくれるだろう。そして、蛙のようになる打者を見て、ファンは手を震わしながら勝利を確信すること間違いなし。 (滝)

50  清水 達也  (しみず たつや)  1999年11月3日生まれ
昨季は主に勝ちパターンの7回に起用され目標の防御率1点台を達成。侍ジャパンでも好投した清水。「中継ぎをやってる以上は目指すべき」と空き枠の抑えの座に意欲。遠征中に妻が寂しくないように、と愛犬を飼う。 (み)

52  Y.マルテ  (ジュニオル・マルテ)  1995年2月2日生まれ
フィリーズから新加入
バブリーな待遇で東のほうに去った、かつての守護神の穴を埋める存在。穴が大きすぎる、と案ずることなかれ。文字数は6文字の半分「マルテ」の3文字で十分。サラリーは5分の1以下の適正価格となっております。 (滝)

54  藤嶋 健人  (ふじしま けんと)  1998年5月8日生まれ
どんな場面でも頼りになる熱い男が選手会長に就任。現DeNA京田→柳に続く2016年ドラフト組リレーでチームを束ねる。早速ロッカーやサウナ内の改善を申し入れ。定着してきた髭はジョニー・デップに憧れて。 (あ)

59  齋藤 綱記  (さいとう こうき)  1996年12月18日生まれ
北照高校の後輩である高橋幸佑が入団してきた。オフの応援番組内で、チーム有数の声量を証明したリリーバー。10歳年下の後輩高橋との北照リレーで勝利を掴んだその時は、母校が手掛ける「北照ワイン」で乾杯だ。 (滝)

61  高橋 幸佑  (たかはし こうすけ)  2006年12月31日生まれ
北照高からドラフト5位
北照高校の先輩である齋藤綱記がいるチームに入団。春季キャンプでは井上監督がキュンとした。一軍で先発し、10歳年上の先輩齋藤との北照リレーで勝利を掴んだその時は、母校が手掛ける「北照ワイン」で乾杯だ。 (滝)

64  有馬 惠叶  (ありま けいと)  2006年9月20日生まれ
聖カタリナ高からドラフト6位
3年夏に公式戦初先発し甲子園出場というロマン溢れる右腕。長身から投げ下ろすボールが魅力、その身長もまだまだ伸び続けているそうで、絶賛成長中。入寮時、おもちゃの拳銃を報道陣に向ける攻撃的な一面も注目。 (み)

90  松山 晋也  (まつやま しんや)  2000年6月23日生まれ
「ガンギマリ」な戦う顔で8回のマウンドに君臨し続け、昨季最優秀中継ぎを獲得した。今季の目標は「コモドドラゴンのように相手を丸呑みする守護神」「160km/h超え」「抑えで50登板」と新守護神に意欲。 (み)

91  H.メヒア  (ウンベルト・メヒア)  1997年3月3日生まれ
WBC2023パナマ代表。昨季は開幕投手候補の一人だったものの、3勝8敗と大きく負け越し。しかし井上監督の希望で契約延長。それに報いる活躍を、きっと心に誓ウンベルト。さあ、監督、恩返しをメヒアがれ。 (滝)

93  K.マラー  (カイル・マラー)  1997年10月7日生まれ
アスレチックスから新加入
2年前にメジャーで開幕投手を務めた際は、その2年後に日本にまさカイルとは思わなかっただろう。そんなドキドキマラマラの野球人生は、マラマラ続く。今季マラーが真価を発揮すれば、きっとチームは生きカイル。 (滝)

94  N.ウォルターズ  (ナッシュ・ウォルターズ)  1997年5月18日生まれ
ナショナルズから新加入
小笠原移籍の報があった直後、移籍先のナショナルズから獲得が決まった最速100マイル右腕。早速オープン戦で157km/hを披露。竜党芸人のハンバーグ師匠を思わせるカウボーイハットを被り入団会見に登場。 (み)

読谷キャンプの風景  撮影:文春野球学校