表現の仕方を変えていく必要性

――出演する側として、話せないことが多くなったと感じることはありますか。

壇蜜 それはとてもあると思うんですけど、私はそれを1つの挑戦と考えて、ポジティブに捉えています。言えないなら言えるような表現をすればいいと思います。

 私が中高時代に作文をたくさん書く学校に在籍していたので、一言で言えることを何行にもわたって説明して、「こういうことなのね」って先生にわかってもらうように挑戦していたので。

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 例えば、大雨が降ってきたけど傘がなくて家に帰れないことを説明する時に、「家に帰ろうとしてもずぶ濡れで帰らなければいけない。その辺にあった段ボールを傘がわりにして帰った」って書くことは簡単です。

 でもその段ボールに書かれていたことに触れたり、なんでここに下仁田ねぎの段ボールが落ちてたんだろうって考えたり、使い終わった段ボールをどこで乾かそうって考えたり。話がどんどん広がっていく。それが私の中では楽しかったんです。

写真=鈴木七絵/文藝春秋

 壇蜜さんが様々な仕事を通して見出した生き方や大切にしている活動の源、そしてテレビ業界の変化に対する思いなどは、「文藝春秋PLUS」公式YouTubeで見ることができます。

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