史上最長・最強の幹事長、二階俊博氏が一瞬だけみせた“好々爺”の表情

vol.113

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ニュース 政治

 5月中旬、政治解説者の篠原文也氏と共に向かったのは、一般社団法人「国土強靭化研究所」です。同研究所は今年2月、二階俊博自民党元幹事長を会長として発足しました。東京・溜池山王にある雑居ビルに入ると、目に飛び込んで来たのは、廊下にずらりと並んだ胡蝶蘭でした。

 部屋の中に入ると、二階氏を訪ねてきた年配の女性支援者たちが談笑していました。彼女たちと話していたのは、二階氏を長年支えてきた最側近の林幹雄元経産相。昨年10月の衆院選に出馬せずに政界を引退した二階氏ですが、研究所の活況ぶりを見るとまだまだ“現役”であることが伝わってきます。

 インタビューが始まると、「自民党のドン」らしく、硬軟織り交ぜた逸話を紹介してくれました。参院選で争点の消費税減税の是非や、自身を巡る裏金問題の真相、小泉進次郎農水相や小林鷹之元経済安保相ら「ポスト石破」の人物評、歴代最長となる5年2カ月務めた幹事長時代の秘話などなど、出て来るのは永田町のディープなエピソードばかりでした。

二階俊博氏 ©文藝春秋

 驚かされたのは、2時間に及んだインタビューの最中、水を一切飲まずにしゃべり続けたことです。昨年、体調不良で入院したと報じられていましたから、当初は「ロングインタビューに耐えられるのか」と心配もありました。この取材を最初に申し込んだのは2024年6月。直前で体調不良を理由にキャンセルとなったこともあったからです。

 しかし当日、二階氏は元気いっぱい。新型コロナウイルスが蔓延していた時期、幹事長だった二階氏を更迭して、政権の延命を図ろうとした菅義偉元総理に対し、「あの時は、政界の常識では通用しないことをやられましたからね……」と眉間にシワを寄せる場面もありました。

 そんな二階氏が目を細めたのは、事務所スタッフから大ぶりの栗饅頭が出された時です。二階氏の口からこんな言葉がこぼれました。

「これ、好きなんだよなぁ……」

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