8月特大号の大特集「永久保存版　戦後80年の偉大なる変人才人」では、変人宰相といわれた小泉純一郎元首相について、名付け親の田中眞紀子さんに秘話を語っていただいています。

　実は、田中眞紀子さんの「文藝春秋」への登場はちょっとした事件です。

　父である田中角栄元首相と本誌は、立花隆さんの「金脈研究」（1974年11月号）以来の因縁があり、生前の角栄氏はもちろんのこと、眞紀子さんにご登場いただくことも、なかなか叶いませんでした。

　この夏の戦後80年にちなみ「変人特集」をやろうとなったとき、やはり「変人宰相」は欠かせません。それなら誰をおいても、語り手は名付け親の田中真紀子さんだろう。そう思ってお願いしたところ、快諾をいただくことができました。

　秘話満載のインタビューの中身は、本文（田中眞紀子「変人宰相誕生前夜」）にゆずるとして、戦後80年になぜ変人特集なのか。読者の方は疑問を持たれるかもしれません。

　単純に、面白そうな人が集まりそうだから、というのがもちろん第一にあります。しかし、もうひとつ「最近、世の中に変人が減ってきたなあ」というかねてからの思いもありました。

　テレビを見ていても、政界を見回しても、変人が見あたらない。芸人全盛時代が長く続いていますが、コンプラがとやかくいわれる風潮の中で、無茶をする人、想像を絶するようなことをする人があまりいません。

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