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ジャニー喜多川性加害3億ドル米国訴訟 弁護士インタビュー

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「米国には懲罰的損害賠償がある」

取材・構成 柳田由紀子(在米ライター)

「旧ジャニーズ事務所の関係者は、エンターテイメント業界にいるべきではありません。彼、彼女らは、子どもたちといっさい関わるべきではないのです」

 クリストファー・ブレナン弁護士は、摩天楼のオフィスで眼光鋭く敢然と言い放った。昨年12月18日(米時間)、元ジャニーズJr.の田中純弥(44)と飯田恭平(37)両氏は、故ジャニー喜多川氏から米西部ネバダ州で性加害を受けたとして、旧ジャニーズ事務所(現SMILE-UP./以下スマイル社)ほかを相手取り同州第8司法管区裁判所に提訴した。ブレナン弁護士はふたりの代理人だ。

 原告の訴状は、今夏、数々の国際間手続きを経て被告各人に送達された。これは、訴訟が正式に始まったことを意味する。現に被告らは、8月28日、期限に合わせて回答を提出している。現代史上最悪といわれるジャニー喜多川連続性加害事件、その法的係争の幕が異国の地で開いたのである。

クリストファー・ブレナン氏

 私は昨年、文藝春秋電子版に『誰も知らないジャニー喜多川』を連載し、氏の生い立ちから青年期までの足跡を辿った。その過程で「米国生まれ米国育ち」をはじめとする氏の経歴が、虚偽とはいえないまでも相当程度粉飾されていたことを知った。美化された物語には少年たちとの師弟関係も含まれる。

 師弟間の闇は、今や周知の事実となった。だが、その闇は次第に風化しようとしている。ジャニー喜多川は半世紀にわたり、日本文化を構成する重要な要素である芸能をリードしてきた人物だ。その人が犯した未曾有の連続性加害の実態は、曖昧なままに終息してしまうのだろうか。

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source : 文藝春秋 2025年11月号

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