ウクライナ出身、新関脇の安青錦が優勝決定戦で横綱豊昇龍を制し、初優勝。同時に大関昇進を決めた大相撲九州場所で、彗星のごとく出現した若武者に大相撲界は沸いている。その陰で、かつて星のように輝いていた稀代の人気力士――遠藤が引退した。振り返れば2010年以降、野球賭博や八百長問題などで激震のなかにあり、人気低迷にあえいでいた大相撲界で、救世主のように現れたのが遠藤だった。髷も結えないザンバラ髪のイケメン力士は、瞬く間に人気を呼び、一世を風靡。当時、相撲ファンの女性を指す“スー女”なる新語も生まれ大相撲人気の起爆剤ともなった。

華麗な出し投げを得意とし、相撲の巧さには定評があったのだが、膝のケガを抱えて最高位は小結で終わってしまう。 いかにもストイックな力士だった。膝にサポーターを巻かず、素のままに土俵に上がるのを美徳としていた。取材陣に対しても、あえて笑顔は見せず、常に寡黙で言葉少なな力士でもあった。
有料会員になると、この記事の続きをお読みいただけます。
記事もオンライン番組もすべて見放題
初月300円で今すぐ新規登録!
初回登録は初月300円
月額プラン
初回登録は初月300円・1ヶ月更新
1,200円/月
初回登録は初月300円
※2カ月目以降は通常価格で自動更新となります。
年額プラン
10,800円一括払い・1年更新
900円/月
1年分一括のお支払いとなります。
※トートバッグ付き
電子版+雑誌プラン
18,000円一括払い・1年更新
1,500円/月
※1年分一括のお支払いとなります
※トートバッグ付き
有料会員になると…
日本を代表する各界の著名人がホンネを語る
創刊100年の雑誌「文藝春秋」の全記事が読み放題!
- 最新記事が発売前に読める
- 編集長による記事解説ニュースレターを配信
- 過去10年7,000本以上の記事アーカイブが読み放題
- 塩野七生・藤原正彦…「名物連載」も一気に読める
- 電子版オリジナル記事が読める
source : 文藝春秋 2026年1月号

