人口減少社会の現代日本で注目される概念「関係人口」(移住でも観光でもなく、特定の地域と継続して多様に関わる地域外の人々)。本書は彼ら彼女らとコミュニティの新しいあり方を論じていく。

著者の田中氏は出身地・島根県で山陰中央新報の記者として1999年から15年活動。政治担当記者だった東京支社時代に、都心で出会った地元出身者と関わるうち、あることに気がついた。
「島根には帰れないけど、貢献したいという人が想像以上に多かった。山陰にいる頃は人口減の暗い話ばかり聞いていたけど、外に出たらこんなに協力してくれる仲間がいるのかとわかったんです」
視点を変えてみると、地方の可能性も見えるようになった。
「人口が急減する『田舎』は何もないと言われることも多いですが、実は人口の多い都心部よりも1人の裁量が大きい。社会に直接関われ自由度があるんです。当時はそれに気づき始めた人もいました。浜田高校の後輩の三浦大紀さんはその1人。橋本龍太郎さんの秘書をしていた彼から、永田町の喫茶店で地元に帰る相談を受け、島根の団体を紹介しました。今では浜田市長になっています」
田中氏も2012年から本社に戻り、社会部記者として活動。その後ローカルジャーナリストとして独立し、並行して研究の道も進んでいった。そこで出会ったのが、関係人口という概念だった。
「特定の地域に継続的に関心を持って関与する、コミュニティの外にいる人々を捉えるこの概念は、人口減少社会での地域コミュニティ機能を考える上で重要なもの。でも、都市部の人にもメリットがあります。居住地域以外で人と関わることで、生きがいにも繋がる新しい社会関係を作ることができるからです」
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