国語辞典編纂者の飯間浩明さんが“日本語のフシギ”を解き明かしていくコラムです
「『耳ざわりがいい』という表現は耳障りだ」という意見は、1960〜70年代からよく聞かれるようになりました。「耳障り」は「耳に不快」の意味であって、「聞いた感じ」の意味で使うべきではないというのです。
ことばに関する教養雑誌『言語生活』では、1950年代の創刊以来、「耳ざわりがよい」「耳障りのいい」などが普通に使われていました。ところが、68年に「耳ざわりがいい」を批判する投書や座談会発言が掲載されました。この頃から雰囲気が変わりました。
「触」の字を使う「耳触りがいい」ならOK、という考え方も現れました。『三省堂国語辞典』は第2版(1974年)から「耳障り」とは別に「耳触り」を設け、〈聞いたときの感じ・印象。「―のいいことを言う」〉と説明しています。「耳触り」を載せる辞書が増えました。
ただ、歴史的には、「耳ざわり」は江戸時代から「耳に不快」「聞いた感じ」の両方の意味で使われてきました。漢字も厳密には区別されませんでした。
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