【か】「管見」は尊大に非ず 研究者諸氏よ愛用すべし

飯間 浩明 『三省堂国語辞典』編集委員

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国語辞典編纂者の飯間浩明さんが“日本語のフシギ”を解き明かしていくコラムです

 若い研究者に対して、「『管見』ということばを使ってはいけない」と忠告する先生がいるそうです。私も大学院生の頃、学内のある先生がそう言っていたといううわさを聞きました。でも、このような忠告は誤解を招きます。

「管見」は、わりあいよく目にすることばです。「管見ではここに難点がある」「管見の範囲では、そのような例は戦前からある」などと使います。「自分の狭い見解」「自分の狭い見聞」と、自分のことを謙遜する言い方です。

 これをなぜ「使うな」と言うのか。管見によれば、『新明解国語辞典』の存在が大きかった。第3版(1981年)から以下のような説明が登場しました。

管見〔くだを通して見る意〕〔第一級とも言える知識人や、自分の経歴に悔い無き自信を持つトップクラスの人たちが〕個人としての・見聞(見解)を狭いものとして他人に示す謙譲語〉

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source : 文藝春秋 2026年5月号

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