辻田真佐憲さんが新連載「『戦後』の正体」に込める思い――日本人に求められるのは「腑分けする作業」

vol.157

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「文藝春秋」の編集者が明かす、電子版限定の“ここだけの話”

『「戦前」の正体』、『「あの戦争」は何だったのか』(以上、講談社現代新書)に続いて、次はぜひ「戦後」を書いてください、と近現代史研究者の辻田真佐憲さんにお願いして、本誌4月号より『「戦後」の正体』の連載が始まりました。

辻田真佐憲氏

 第1回のテーマは、「いま、なぜ戦後史を検証するのか?」。

 日本は、バブルが崩壊した1991年から「失われた30年」に入り、敗戦から高度経済成長に至る「奇跡の復活」を懐かしみ、「あの頃の日本をもう一度、取り戻そう」という掛け声ばかりが大きくなってきましたが、「戦後史」には負の側面や「黒歴史」もあったはず。それを知らずに曖昧で茫洋とした「戦後史」をノスタルジックに回顧し、やみくもにそれを「取り戻そう」とするだけでは、日本が間違った方向に進んでいってしまうのではないか。それが辻田さんの問題意識です。

「われわれに求められているのは、よりよき未来のために、戦後を腑分けする作業である。すなわち、以上で述べたような戦後を成り立たせていた歴史的条件をまず正しく把握し、その全面的な再現が不可能だと認識したうえで、なお今日に引き継ぐべきものを選び取ることだ。そうした営みが、全否定でも全肯定でもない、現在につながる戦後史像へとわれわれを導いてくれるだろう」

 と辻田さんは書きます。

 辻田さんと打ち合わせを重ね、当時の政治家の発言や文章を掘り起こし、それを検証していくことで、「戦後史」を書いていくことになりました。

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