将棋連盟の若き常務理事が最高峰の舞台へ辿り着いた
(取材・構成 大川慎太郎)
――3月2日、順位戦A級を勝ち抜き、藤井聡太名人への挑戦権を獲得してから、およそ1週間がたちました。現在の心境はいかがですか?
糸谷 少し落ち着きましたが、やはり今まで以上に、喜びは大きかったです。私は3年前に順位戦A級から陥落しました。現在の将棋界は競争も激しいですし、年齢を重ねるにつれて自分の棋力が下降し始めているという感覚も芽生えつつありました。だから、ついこの間まで、A級に復帰できるかどうかすら、正直わからなかったんです。
それでも、B級1組として二期目だった2024年度は背水の陣を敷いて、A級に復帰することができました。そして今期は自分にとってA級で過去最高の成績を収められた。たまたま星が集まってくれたとはいえ、嬉しいです。ただ、申し訳ない、と思うこともありまして……。
――えっ、そうなんですか?
糸谷 私が所属する関西本部には、将棋連盟の理事が専務の脇謙二九段と私の2人しかいません。名人戦の期間中、私は理事の仕事を減らさざるを得ませんので、脇先生に大分ご負担をおかけすることになってしまうな、と。もちろん報告したら、おめでとう、と言ってくださいましたし、「(理事職は)気にせんでええから、頑張ってきて」と言ってくださいましたが、内心、たまったもんじゃないでしょう(笑)。タイトル戦に出場することで申し訳なさを感じるのは、理事ならではかもしれません。
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