瀬戸内寂聴から芦田愛菜まで。時代を作る人たちと出会える喜び
五木 今日は面白い資料をお持ちしました。
林 何ですか?
五木 これは僕が1966年に作家デビューしてから2016年ぐらいまでに活字媒体で行った対談のリストなんです。700名ぐらいの方と対談をさせてもらっていましてね。林さんとは、これまで8回対談させていただいていて、一番多い人でも5回ぐらいだから、ダントツなんですよ。
林 本当ですか。なんと名誉なことでしょう。ありがとうございます。
五木 林さんとは相性がいいというか、やっぱりしゃべっていて楽しいから。
林 うれしいです。
五木 最初に対談したのは、林さんが1982年に『ルンルンを買っておうちに帰ろう』で作家デビューされたころでしたね。
林 五木先生と会える私になれたと思えて、すごくうれしかった。カネボウの広報誌で、先生に写真を撮っていただいたこともありますよ。「もうちょっとうつむいて」なんて、声を掛けていただきながら、すごくきれいな写真を撮っていただいたことを憶えています。
五木 この対談リストを眺めると、どんな人がその時代の寵児だったかがよくわかるんですよ。

林 そうですね。私も1995年から2023年まで28年間、「週刊朝日」で対談の連載を持っていましたから、そのことはよくわかります。
今日、先生に対談をお願いしたのは、その連載を終えて、あらためて活字対談の面白さを振り返りながら、その意義を考えたかったからです。先生は雑誌だけでなく、テレビやラジオを含めると1000名を超える方々と対談をされてきましたし、雑誌で対談連載も持たれていたので、対談についてのお話をうかがうとしたら、先生をおいてほかにいらっしゃらないと思ったんです。
対談では“地”が出る
五木 光栄です。僕は対談を作家の余技だと思ったことはなく、すごく大切にしてきたんです。普段、ものを書いているときって、やっぱりそれなりに構えているところがありますでしょう。でも、対談だとお互い“地”が出るんだ。しかも最近は新しいカルチュアを作っていくには対談が大事だと方々で言っているので、林さんと今日、“対談”をテーマにお話しできるのを楽しみにしてきました。
僕は林さんの28年には遠く及びませんが、1971年から「週刊読売」で「真夜中対談」という対談の連載を持っていました。漫画家の近藤日出造さんの後任だったから、相当緊張しましたね。できるだけ遅い時間に対談するというコンセプトで、永六輔さんや歌手の浅川マキさん、篠山紀信さんなどと話ができて楽しかったです。
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