幕末以来の日本外交に関する歴史文書を保存・管理する「外務省外交史料館」。
厳重に保管された史料原本から、日本の未来のため尽力した人々の姿が浮かび上がる。
日本最古のパスポート

幕府は1866年に修学・商業目的の海外渡航を許可。写真は翌1867年のパリ万博に参加する横浜の曲芸師・亀吉に発給された現存する最古の旅券。当時は写真がないため「身丈(身長)高キ方」など人相が詳細に書かれている
歴史資料に刻まれた足取り
東京・麻布の「外務省外交史料館」には幕末以来の日本外交に関する歴史資料、約12万点が保存されている。中でも特に重要な史料の原本を特別に許可を得て撮影したのが、今回掲載した写真だ。
「外交に関する文書のうち特に重要なものは、外交史料館で永久保存が義務づけられています。書庫の温度・湿度管理など適切な環境で保存することを第一に、修復技術を持つ職員も在籍し、次世代に継承するために大切に保管しています」(館長・久保雄嗣氏)
1971年の設立から半世紀を過ぎ、一昨年の4月には、展示室のみを「麻布台ヒルズ」の5階に移転。原本の精巧なレプリカを中心に、60点以上の重要な歴史資料が常設で展示され、原本も展示される企画展も開催されている。
「移転後は利用者が大幅に伸び、今年5月で3万人を超えました。中高生の団体での見学のほか、個人でも幅広い年齢の方に来館いただいています。教科書で名前は知っている条約でも、実際の史料を見て、それにサインした人の心情や当時の日本・世界の状況を考えながらご覧いただくと、印象も変わるかと思います」(同前)
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