脳科学者が小室圭さんを「分析」する

世間の常識はなぜあの母子には通じないのか

中野 信子 脳科学者
ライフ 皇室

権威に臆せず自信のある男性はモテる

婚約内定記者会見 ©文藝春秋

 一昨年のご婚約内定、そして小室さんの母である佳代さんの金銭トラブルが報道されて以来、眞子さまと小室さんのお二人に対する世間の関心の高さには驚かされました。

 これまで公務を真摯にこなされ、国民の期待に応えてこられた眞子さまのお幸せを願う、国民の気持ちの反映といえるでしょう。

 眞子さまと小室さんについてお話しする前に皆さんに知っておいていただかねばならないのは、通称「ゴールドウォーター・ルール」として知られている自主規制です。これはアメリカ精神医学会の倫理規約セクション7.3にあり、公的な人物の精神面について意見を求められるという状況下で、一般的な精神医学問題に関する専門知識を人々に提供することはできるが、正式な検査を行わずに、専門家として当該人物についての意見を公に発言することは非倫理的だとするものです。科学・医学が持つある種の権威が特定の人物を攻撃するために濫用されることを防ぐという目的があります。

 この淵源は1964年、共和党の大統領候補バリー・ゴールドウォーターに関する記事をあるアメリカの雑誌が掲載したことにあります。「1189人の精神医学者が、ゴールドウォーターは精神的に大統領に不適任としている」という内容でした。ゴールドウォーターは大統領には選出されていません。記事の影響は正確には測定できないながら、その後の名誉棄損訴訟でゴールドウォーターは勝訴しています。

 眞子さまや小室さん、佳代さんに、私はお会いしたことすらありません。ですから今回は、科学的な知見についてはごく一般的なお話をするにとどめます。お人柄についての私見もいくらかは述べていきますが、それらはごく個人的な感想であって、科学的に吟味された内容ではないということをご承知おきいただきたいと思います。

 本来私は、科学の立場を離れたところでも、面識のない方については発言を慎重にすべきだという考えを持っています。ただ、国民の多くが高い関心を持ち、時には耳をふさぎたくなるような表現が聞かれたり、心ない憶測なども飛び交う中、私見ではあっても敢えてお話しすることで、ご参考にしていただけるならという思いでお伝えしていきます。ご理解くだされば嬉しく思います。

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source : 文藝春秋 2019年4月号

genre : ライフ 皇室