2010年より急激に普及が始まったスマートフォン(以下、スマホ)は、今や多くの人の生活にとって欠かせないものになっています。
青少年への普及率も高く、内閣府の調査では、2017年に全国の小学生の約30%、中学生の約58%、高校生の約96%がスマホを利用していると言われています。
「デジタル・ネイティブ」という言葉があるように、小さいころからスマホやタブレット端末などに親しんできた子どもたちにとって、それらは当り前に存在するモノです。
しかし、私はこれまでさまざまな場面で、スマホが子どもたちの学力を破壊している可能性を指摘し、「スマホをやめるだけで子どもたちの偏差値が10上がります」と訴えてきました。
そのことに気付いたのは、東北大学が仙台市教育委員会と共同で行なっている「学習意欲の科学的研究に関するプロジェクト」の調査結果でした。このプロジェクトは、子ども達の学習意欲をどのようにしたら向上させることができるのかを脳科学、認知科学、心理学の側面から明らかにすることが狙いです。
2010年から継続して調査を行なっており、毎年約7万人の仙台市立小・中学校に通う児童・生徒全員のデータ解析をしてきました。
そのなかで、仙台市立中学に通う2万2390人を対象に、数学の試験結果と平日の家庭での学習時間の長さ、平日の携帯電話やスマートフォンの使用時間の関係を調べました。
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source : 文藝春秋 2019年4月号